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平成22年9月定例会 一般質問(9月27日(月)) こちら

石田質問

社会民主党を代表し、知事並びに教育長に対し一般質問を行います。

先ず知事の政治姿勢についてお伺いいたします

初めに原子力発電所に関する地方の役割発言についてであります。知事は全国市長会会長当時に三重県発行の政策研究・情報誌「地域政策」のインタビューに答えております。その中で「財政格差と税収格差の捉え方が整理されていない。東京と地方、地域間の財政格差をどう乗り越えますか」との質問に対し、知事は「格差がなくなるということはない。どんな超大型企業であっても、各県に工場を持つことはありえない。そのような中で極端な財政格差、税収格差によって国全体が立ち行かなくなる。国家経営論としてどうなのかという話になってしまう。集積が一カ所に進みすぎれば環境問題も大きくなるし、エネルギーの高消費社会になる。将来的に国民が生活していくには、ある程度平準化した中で政治が動かないとどうしようもなくなる。(地方は)原発だって水の問題、農作物だってそれぞれ役割分担している。いびつな形にならないような地方の役割というものがある。」と答え地方の役割について原子力発電所を取り上げているのであります。 このことは国を二分する反対運動も行われるほど重要な問題であります。原子力発電所の設置は、これまで各国が力を入れてきておりますが、一方で人間が制御できないものであることから原子力発電所に対する見直しが世界でも生まれてきているのであります。特に使用済み核燃料の処理が面倒で最終貯蔵を受け入れる自治体は皆無、中間貯蔵施設といわれた六ヶ所村にはたまる一方で限界ともいわれております。そのため再処理工場を建設し新たにプルトニウムを取り出そうとしているが失敗を重ね大幅に遅れているものであります。この再処理工場は原子力発電所が一年で放出する放射能を一日で放出するといわれ漁師や農家、サーファーなど東北でも大きな反対運動へと広がりつつあります。 事業費はすでに一九兆円を超えており、使用済み核燃料は半減期が数万年といわれていることから、管理費は天文学的数字になります。これらの経費を電気料金に上乗せするならとても高くて使えるものではありません。 したがって原子力発電所は地方の役割で片づけられるものではありません。私は知事の地方の役割発言の趣旨は違うのではないのかと思っております。誤解されているなら直すべきであります。以前、上小阿仁村で、使用済み核燃料再処理で生まれる高レベル放射性廃棄物の最終処分場について、誘致する動きがあった当時は、前知事や隣接の首長が素早く反対を表明し収まったことがあります。知事は地方の役割に関する発言の趣旨をどのように認識されているのかお伺いします。

知事答弁

我が国が高度成長によって世界有数の経済力を持ちながら、個人が豊かさを実感できない原因の一端は、中央集権的な行政システムの下、画一性や公平性を過度に重視し、地域社会の持つ多様性が軽視されてきたことにあると考えております。 地域の活力を取り戻すためには、大都市圏と地方のバランスのとれた国土形成を図っていく必要があり、地域の産業・行政や文化を支える人材を地方圏で育てていかなければなりません。ご指摘の私の発言も、同様の視点から、社会資本施設も国土にバランスよく整備される必要があるという趣旨で述べたものであり、特定の施設整備についての発言ではありません。また、原子力発電所に係る発言部分も、現実に地方が立地の役割を担いながらも、発電された電力は立地地域よりも大都市圏で利用されている現状を指したものであり、「原子力発電所を地方に立地すべき」「地方が進んで立地を担うべき」という意味で申し上げたものではございません。なお私は、本県は原子力発電よりも、豊かな自然に恵まれたポテンシャルを活かして、再生可能エネルギーの供給県を目指していくべきと考えております。」

石田質問

次に、消費税の増税についてお伺いします。

七月二十六日の定例記者会見で消費税など税の見直しについて歓迎するようにも受け取れる発言がありました。 私は県民の多くは、増税を望んでいないものと理解しております。昨年の知事選において、県内をまわり県民の多くから悲痛な叫びを聞いたものではありませんか。秋田県は、高齢化率が示すように年金で生活している方が多いのであります。否応なしに年金から税などが天引きされ、楽しみが少なくなったと嘆いている方もおります。このようなときに、県民の生活防衛を考えるなら減税を叫んでも、県民負担が増える増税論には加担すべきではありません。なぜなら消費税は二十二年前の導入以来、国民が納めたのは二二四兆円となっているが、同時期に大企業などの法人三税などの減税が累計で二〇八兆円となっておりその差額はわずか一六兆円なのであります。大企業を助けるために、国民からの消費税が回されたものであり、福祉や社会保障のためというのは真っ赤なウソと言わざるを得ないのであります。国際競争に勝つためには法人税四〇パーセントは高すぎるから引き下げるという話が与野党からも聞こえてきます。しかし実は、企業には優遇税制によって大まけしてもらい平均三〇パーセントも支払っていないそうであります。しかも、日本経団連の税制担当幹部自身が「表面税率は高いけれども、いろいろな政策税制あるいは減価償却から考えたら、実はそんなに高くない」「税率は高いけれども税率を補う部分できちんと調整されている」と認めているのであります。財界は法人税の実効税率を二五パーセントに引き下げるよう政府に要求していますが、日本経団連の会長企業、住友化学が払っている法人課税の負担率はわずか一六・六パーセントでした。大企業は研究開発減税で大幅な恩恵を受けるほか、海外進出を進めている多国籍企業には、外国税額控除などの優遇措置があり、四〇パーセントの税率は骨抜きにされているのであります。国民の多くは、消費税が導入されて医療や福祉予算が充実すると思ったことは間違いありません。しかしこの間、障害者自立支援法や後期高齢者医療制度がはじまり、国民健康保険税の掛け金は上がり、医療費の窓口負担は増える一方、介護保険も同じであります。消費税が導入されてから逆に「低福祉・高負担」となったことから、政権交代の実現につながったとも言えるものであります。そのようなときに再度、消費税を上げて法人税を減税するのは言語道断と言えます。先に菅首相も「外国と競争できるように減税したい」と述べておりましたが一体、これまでの大幅な企業減税をどのように認識しているのか見識を疑うものであります。それより地方交付税を三位一体改革前に戻してもらうことです。知事会や東北の知事が協力して権利として国に訴えていくことも考えられます。地方交付税は税収入の偏在を是正し、地方公共団体間の不均衡や過不足を調整し、均衡化を図るもので地方の権利であります。知事の消費税の増税に対する見解をお伺いいたします。

 

知事答弁

「子育て支援・少子化対策や高齢者福祉の充実、地域経済の活性化など、地方の増大する役割に対応するためには、地方が自由に使うことのできる財源を拡充することが必要であり、その役割に見合った税財源が確保されなければなりません。 県税の中で、地方消費税は、景気に左右されにくい安定した自主財源であり、このウェイトを高めることが地域主権を進めていく上で不可欠と考えております。一方、国の行政改革に進展が見られない中では、単なる消費増税は国民の理解を得られないものと考えております。」このため、行革の徹底を図ることはもとより、税制度の見直しに当たっては、単に国税としての消費税だけでなく、地方消費税や法人関係税を含め、税制全体のあるべき姿を見据えた抜本的な改革について、工程表を示し、できるだけ速やかにオープンな議論をする必要があるものと思っております。なお、地方交付税については全国知事会などを通じて、三位一体改革前への復元を働きかけているところでありますが、現在政府においては、補助金の一括交付金化を名目に地方財源を削減して国の財源を確保しようという動きが見られますので、今後はむしろ、そうした動きに十分注意を払っていく必要があると考えております。」

石田質問

次に、高速道路料金の無料化と道路整備についてお伺いいたします。

八月二十七日のマスコミ報道によると、高速道路料金無料化アンケートに知事はわからないと答えておられました。このことから知事の考えがはっきり伝わってきません。県民にとっては重要関心事であります。観光客を誘致するにも、物流を早く安くということからも、無料化は県経済はじめ大きな影響をもたらします。素通りする車ははじめから早く通してあげるバイパス的な考えもあります。国土交通省が六月から、秋田・八竜間を高速道路無料化社会実験区間としました。私も利用しておりますが、今では利用者は二倍強になっていると考えます。ETCを登載されていない車が、長く並んでいるのを見かけるようになったからです。事業費に大金をかけても車が走らないと費用対効果は上がりません。公の金が投入されたなら、なおさら利用していただかなければ意味がありません。したがって、無料化が進めば利用者は当然増えることになります。一挙に無料化にならずとも一定の通行量を設定しクリアするまで料金を安く設定する、さらに通行量を何段階かに設定することも可能と思います。しかし、それも道路がつながらなければ本来の役目を果たせないと思います。県が考えている現道を活用した高規格道路の整備も含め、県内の地方中心地から九〇分で県庁に来られるように急がなければならないことは言うまでもありません。高速道路料金の無料化及び県内九〇分体系の構築について知事の考えをお伺いいたします。

知事答弁

「六月末から県内の秋田中央・八竜間など三区間において、高速道路無料化の社会実験が行われており、当該区間の交通量は二倍から三倍に増加しております。これにより、観光振興等による地域経済への波及効果が期待される反面、高速バス利用者数が一割から二割減少するなど、他の公共交通機関に与える影響も把握されております。このため、高速道路無料化等の料金施策の実施に当たっては、他の公共交通機関への影響、二酸化炭素排出量が環境に及ぼす影響など、今回の社会実験結果を総合的に検証するとともに、高速道路未整備区間の予算に与えるマイナスの影響も検討し、今後の施策に反映させる必要があります。一方、県内の高速道路の整備に目を向けますと、事業中の区間と、事業未着手の区間を合わせた、今後整備が必要な延長は約八五キロメートルも残っており、さらなる整備促進が必要と認識しております。県内における地域間交流の促進や連携を支える「県内九〇分交通体系」の早期構築には、高速道路の県内ネットワーク化が不可欠であることから、国の整備方針が不確定な状況にはあるものの、県といたしましては、事業中区間の着実な整備促進、未着手区間の早期事業化に向け、積極的に取り組んでまいります。」

石田質問

先日、会派「いぶき」と合同調査で島根県、鳥取県を訪問しました。その中で本県にも大変参考となると思われる二つの取組について伺います。

まず、中山間地域研究センターについて、知事に伺います。島根県は秋田県と高齢化率の一位を争うほど人口減少が進んでおり、地域を守る取組に力を入れているものであります。私たちが訪ねたのは、平成十年に地域研究部門として島根県の農業試験場分場に新設した全国唯一の「中山間地域研究センター」です。このセンターは、以前から限界集落対策として島根県の研究機関であると同時に、中国地方知事会の共同研究機関として位置づけられています。平成十年に中国地方山間地域振興協議会を設置、これは中国五県の中山間地域担当課および島根県中山間地域研究センターで構成される広域組織であり、結成以来、中国地方知事会の共同事業として、中国地方の中山間地域に共通する課題に対して解決策・振興策の研究等を推進してきています。特に驚いたのは十二年前から継続していることと、職員を「地域研究員」として募集していることです。わが県も平成二十一年に活力ある農村集落づくり推進チームを設置し、小規模高齢化集落対策に取り組んでいることは承知しております。島根県のように系統だてて長年にわたり腰を据えて研究していることについて、知事はどのようにお考えでしょうか。  島根県のこうした息の長い取組は、時宜を得たもので、特に中国地方のリーダー的役割を担っていることに学ぶことが多いものです。このような先進的な取組に学び、秋田県が北海道・北東北知事サミットで話題にし、リーダーシップを持って地域研究センターを設立することを提案しますが、いかがでしょうか。

知事答弁

「ご紹介のありました島根県中山間地域研究センターにつきましては、昨年春に元気ムラチームの職員を派遣し、その設立経緯や変遷、活動内容や研究成果などを調査したところであります。同センターでは小学校の学区程度を想定した「郷」づくりによる集落コミュニティの運営、起業などにより集落を自立させるための手法の開発といった有益な成果を残しておりますが、その一部については、すでに本県の高齢化等集落においても実践されているところであります。例えば、三種町「上岩川地区」一五集落による、集落機能の維持や伝統文化の継承、大館市「山田地区」一〇集落による、共有林の資源管理や廃校の活用をテーマとした取組は、まさに同センターが提案している「郷」づくりに該当するものであります。同センターの研究成果には、さらに参考にすべきものもあることから、今後の対策に活かしてまいりたいと考えております。ご提言のありました、地域研究センターの設立についてでありますが、高齢化等集落対策を進めるためには、まずは政策を企画立案・実施する県職員が、市町村職員とともに徹底的に現場に入り込み、住民主体の元気ムラづくりを継続的にサポートすることが重要であり、その中で試験研究機関や大学の知見等を活かすという現在の進め方が、最も効果的であると考えております。また、高齢化等集落対策につきましては、北東北三県の共通課題でありますので、今後、機会を捉えて北海道・北東北知事サミットの連携テーマとして、提案してまいります。なお、高齢化等集落対策は、長期的な課題であることから、チームの二年間の活動成果等を検証・総括しつつ、対策の一層の充実に向け、組織体制の強化について検討してまいります。」

石田質問

次に鳥取県において独自の方式で行われている芝生化、グリーンフィールド事業について伺います。

鳥取市では「はだしであそべる公園づくり」に取り組んでいるのです。説明してくれたのは「NPO法人グリーンスポーツ鳥取」のニール・スミスさんという方です。日本に来てから、固くて転んだら出血する日本の校庭やグラウンドをみて、土のグラウンドが一ヶ所もないニュージーランドで育った人間として、子供たちが外で思いっきり走りまわり安心して遊ぶ権利を奪っているように思い、また、行政や教育機関に提案しても「お金がかかるから」とか「芝生の維持管理が難しいから」と管理者の都合が優先され、子どもの健康や安全を無視している姿勢に驚いたそうです。日本の芝生の少なさが、金がかかると誤解されていることから取り組みが始まり、次のように提案されたのです。私たちは、当然のように土の上で遊んだり、競技スポーツも行ってきました。しかし子供の時期に芝生の上で遊ぶことが、その後のスポーツライフに大きな影響を及ぼすのです。地域の大人の考え方一つで子供たちが芝生の上で遊ぶことができるとしたら、グラウンドの芝生化について考えてみませんか」と訴えたのです。外国では乳幼児が芝生で二〇〇メートル「ハイハイ」しても息が切れないそうです。そのような育て方が持久力を高めるのです。日本の子供は体格がよくなっているが、持久力は低下しています。保育園・幼稚園・広場を芝生化すると園児は勝手に外で思いっきり遊ぶそうです。経費は芝生一平方メートル当たり二〇〜一〇〇円と安価でした。雨が降っても土の上と違い身体が汚れず、子供たちは自ら外で遊ぶようになります。私たちも休み時間に校庭で裸足で遊んでいる児童を見てきました。偏平足の子供の数も減っているようですし、今では芝生づくりが新産業となり地元の雇用にも繋がっているそうです。この「鳥取方式」による芝生化は、全国六〇〇箇所以上で実施されております。秋田と鳥取では全く同じとはいかないまでも、土地にあったものを選択するなら芝生化は可能と言っておりました。学校の広場などの芝生化は一考を要すると思います。 特にスポーツ王国復活を掲げるなら、乳幼児から持久力を高めることも必要であります。学校の校庭等の芝生化についてどのように考えるか、知事並びに教育長から答弁を求めたいと思います。

知事答弁

「グラウンド等の芝生化は、幼児から高齢者に至るまで、多様なスポーツの安全かつ快適な実施、さらには体力アップや持久力向上などにつながるものであります。また、強風時における砂塵の飛散防止、夏季における照り返しや気温上昇の抑制といった環境保全上の効果も期待されることから、グラウンド等の芝生化は大変望ましいことと考えております。県有体育施設においては、すでに芝生化がなされておりますが、その他の施設においては、工事費やその後の維持管理費などの問題から進んでいないのが実態であります。 議員からご紹介のありました鳥取方式は、苗の移植やその後の維持管理を、地域住民やPTAが協力して行うなどの取組により、コストダウンを実現していると伺っております。本県におきましても、施工に係る技術的課題や、地域参加型の維持管理手法などについて検討を進めながら、グラウンド等の芝生化に前向きに取り組んでまいります。」

教育長答弁

「石田議員から御質問のありました教育問題三点についてお答えいたします。

一点目のグリーンフィールド事業についてですが、本県においては、平成二十一年五月現在、公立の小・中・高等学校で校庭や運動場の一部を芝張りしている学校は一〇六校約二四パーセントであります。また、幼稚園・認可保育所については、現在、約二二パーセントであります。 昨年、芝生化を行った八郎潟町立八郎潟中学校では、グラウンド約一万一千平方メートルを鳥取方式で芝生化し、近隣への飛砂防止はもちろん、生徒の運動意欲の向上や気持ちにゆとりとやすらぎを与えていると伺っております。 校庭や運動場の芝生化は、子どもたちに自然に体を動かしたくなる気持ちをもたせ、さらなる体力の向上が期待されるとともに、思いきり裸足で遊ぶことなどによる運動量の増加は、幼児期からの肥満防止にもつながります。県教育委員会では、現在改築を計画している県立学校や住宅密集地にある学校の屋外運動場の芝生化を重点的に推進してまいります。また、幼稚園、保育所、小・中学校の設置者に対し、鳥取方式や保護者・地域ボランティアの協力のもとで芝生の維持管理を行う取組事例等を広く紹介しながら芝生化を推進してまいります。」

石田質問

次に、カーボン・オフセット事業について伺います。

この事業は、日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう努力し、どうしても排出される温室効果ガスについては、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資することにより、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方であります。カーボン・オフセット事業をチャンスと捉えるかどうかが問われてくるものと思います。秋田県は、雄勝郡内に所有する県有林四〇ヘクタールをオフセット・クレジット制度を活用した森林整備を推進するため申請し採択されたところでありますが、県内では、このほか、八峰町と大館北秋田森林組合の二件が採択となっております。このうち、大館北秋田森林組合では、森林の間伐により削減した温室効果ガスの価値を、秋田銀行が社会貢献活動の一環として購入し、役職員の名刺作成の際に発生するCO2と相殺する取組も始まるそうであります。森林面積全国七位、杉人工林面積全国一位を誇る秋田県としては、取組が進んでいるとは言えないのではないでしょうか。県が市町村や森林組合に呼びかけ共同で取り組むべきと考えますが、知事の考えをお伺いします。  また、宮城県と福島県は木質ペレットストーブの使用が採択されております。これは県産の木質ペレットを従来の石油やガスの代わりにストーブ燃料として利用することによって削減できる二酸化炭素の排出量を企業などに買ってもらい、その販売益をストーブを使っている皆様に還元していくシステムと言われております。クレジット事業でペレットやストーブがさらに安くなるなら購入したい県民は多いのではないでしょうか。オフセット・クレジット制度を活用するに当たり、森林組合やペレットストーブ・ペレットづくりに力を入れている大館市などと協力して取り組まなければ効果が上がらないと思いますが、これまでどのような協議をしてきたのか、お伺いします。

佐竹知事答弁

「 森林整備を活用したオフセット・クレジット制度につきましては、六月から主な市町村や森林組合に出向き、同制度の啓発を行ってまいりました。その結果、最新の状況を申し上げますと、国の支援事業は第三次採択まで至っており、県内では、羽後町で実施する県事業のほか、上小阿仁村、八峰町、秋田市、大館市の合計五地区、七八七ヘクタールで、森林整備を活用したプロジェクトを進めております。 これまでの全国の採択数は四三地区で、本県は北海道に次ぎ、二番目に多い地区数となっております。 今後、県のモデル事業の進捗に合わせ、二酸化炭素吸収量の算定に必要な現地モニタリングや、第三者機関による調査など、制度の仕組みや課題を検証するとともに、県と市町村、森林組合との共同実施の可能性についても、検討を進めてまいります。また、木質ペレットを活用したオフセット・クレジット制度についても、シンポジウムや研修会を開催しながら、情報提供に努めております。さらに、木質ペレットの利用を進めている大館市などに対しては、制度の活用に向けた支援を行っているコンサルタントへの橋渡しをするなど、積極的に協力しております。オフセット・クレジット制度は、地球温暖化対策としてだけではなく、林業の活性化や木質資源の有効活用にもつながることから、引き続き、市町村や関係団体と協力し、県内への定着に努めてまいります。」

石田質問

次に、高齢者福祉について伺います。

最近高齢者の所在不明問題がクローズアップされており家族のきずなについて考えさせられたところでありますが、高齢者世帯は年々増えております。過去五年の平均で、高齢者のみの世帯は毎年約三、〇〇〇世帯、うち高齢者の一人世帯は約二、〇〇〇世帯増え続けているのです。この中には老老介護、病気で入院、あるいは認知症の症状が見られるなど、年金生活の中で生活が困難な方が増えていると思われます。役所から送られてくる納税通知をはじめ年金から天引きされている内容も理解できない、生活支援制度も知らない多くの高齢者がいると推察できます。行政機関から届くほとんどの書類は、小さな字で書かれており、あまりにも行政が不親切であると痛感させられます。敬老の日に高齢者が子供や孫に望むものは「電話がほしい」が一位だそうであり高齢者は孤独な生活を送っているのが現状といえます。さらに県内の上半期の自殺者は減少しておりますが、七十代は大きく増えていることから高齢者支援が弱かったのではないかといわれております。年々増える高齢者世帯のことを考えると、県と市町村が協働事業として各世帯を訪問し、状況を把握した上での生活支援対策が求められると思います。孤独死を心配しなくてもいい、ひとりひとりが大切にされる地域社会を構築していくことが大切であります。このような高齢者世帯の現状をどのように認識されているのか、また、将来に向けて、国の制度から一歩踏み込み、市町村や企業などとの連携による、県独自の、いわば「秋田方式」といえるような高齢者対策が必要だと思いますが、知事の考えをお尋ねします。

知事答弁

「国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の都道府県別将来推計人口」によりますと、団塊の世代が六十五歳以上となる平成二十七年には、県民の三人に一人は高齢者になると推計されており、高齢者のみの世帯や、ひとり暮らしの高齢者は増加すると予想されます。このため、県では、高齢者が住み慣れた地域において安全で安心して暮らしていけるよう、市町村の地域包括支援センターの運営や介護予防事業の支援を行うとともに、特別養護老人ホームなど介護施設の整備や、認知症サポート医の養成などの事業を実施してまいりました。さらに、今年度から、老人クラブが行う訪問活動への支援や認知症コールセンターを新たに設置するなど、その充実強化に努めているところであります。高齢化率の高い本県にとって、高齢者福祉対策は、極めて重要な施策であり、今後とも、地域の支え合いやコミュニティづくりなど、国における給付を主体とする事業以外のソフト事業について、知恵を絞りながら、全国のモデルとなるような有効な施策を展開し、高齢社会に対応した地域づくりに努めてまいりたいと考えております。」

石田質問

次に、公契約条例についてお伺いします。

昨年千葉県野田市は九月定例市議会に、市発注の公共事業や業務委託に携わる民間労働者の賃金水準を確保するため市長が定める最低賃金以上の給与を支払わなければならないとした公契約条例案を提出、市議会の可決を経て今年度から施行されております。私どもは、仕事が少ないからと競争が過熱し、採算を度外視して工事を請け負う業者がいるなら「結果として下請け業者の体力を弱体化させ、労働者の質の劣化をもたらすことにつながる。官製ワーキングプアと言われる状態を行政が作り出すことは、労働政策上好ましいことではなく住民に対するサービスの低下につながる」と考えます。  以上から、私どもはこれまでも数回にわたり、指定管理者制度が導入された時も数年ごとに解雇される心配を持つのは精神的苦痛以外の何者でもないもので、秋田県も公契約条例を導入し、県民が安心して働けるシステムを作るとともに、国に法律の制定を働きかけるべきと取り上げてきたところであります。今日、全国的に自治体の動きをみると公契約条例について検討しているところが増えていると考えるものであります。現在パブリックコメントを行っている川崎市と国分寺市が十二月定例会に提案見込みとも伺っております。今後広がりを見せる公契約条例について県下の現状を見るときに、できるだけ速やかに検討し「公共事業や業務委託の品質の確保に努め業務に従事する労働者の労働条件の確保、事業者の社会的価値の向上に」努めるべきと考えますが、知事の考えをお伺いいたします。

知事答弁

「県ではこれまで、公共工事の品質確保や技術力と経営力に優れた地域企業を育成するため、低入札価格対策をはじめとする、入札契約制度の改善などに積極的に取り組んでまいりました。その結果、県発注工事における平均落札率は、平成十九年度の八三・一パーセントに対し、平成二十一年度は九〇・三パーセント、今年度においても九〇・四パーセントと、一定の水準となっております。 また、労務費調査等における本県の普通作業員一日当たりの平均賃金は、公共工事に使用する設計労務単価の基本日給相当額一万一、一一五円に対し、月給制で約一万一、○○○円、日給制で約九、○○○円となっております。 このようなデータによれば、公共工事が、官製ワーキングプアを生み出している状況にはないものと考えております。 公契約の条例化については、野田市や川崎市の例においても、現行法令との整合性から、その効力は限定的なものと受け止めており、実効ある条例とするためには、国における法体系の整備が先決と考えております。今後も、現行制度の活用を通じた、きめ細かい対応により、公共工事における適正な労働条件の確保に努めてまいります。」

石田質問

教育問題について、教育長にお伺いいたします。最初は高校の定員についてであります。

教育委員会は来年度の公立高校の学級減計画を七月に議会に報告し、議会の反発を招き削減計画の見直しを行ったものでありますが、一連の動きを見て教育委員会の姿勢に疑問を持っているものであります。なぜなら、子供たちにとっては、人生を左右する問題になることもありうるからであります。四月から新年度に入り、受験に向かう心構えを持ち、志望校を決めようとしている矢先に、学級減報道は子供たちにも進路指導の担当にも再考を促すことにもなりかねないものであります。なぜこの時期に大幅な学級減を発表しなければならないのでしょうか。子供たちにとって、中学校卒業予定者が減少するかどうかは知る由もなく、学級減がどうしても必要なら、新年度に入る前に提案すべきではありませんか。 先日文科省は、少人数学級を進めると報道がありました。現在の四十人学級制を八年かけて低学年三十人、高学年三十五人にし、教員を増員するというものであります。これまで、全国一早く少人数学級に取り組んできた教育委員会は、国の動向を見て早期に取り組み、地域に学校を残す努力をすべきではありませんか。学級減については、公立高校の計画発表となっておりますが、県内には私学もあるもので、本来は一緒に協議しお互いに納得のいく計画を持つべきものであります。これまでの取り組みの経過をお伺いするものであります。今日の高校の有りようは、義務教育的なことから、教育委員会は、進学の夢ができるだけかなえられるよう方針を持つべきものではないでしょうか、お伺いをいたします。

教育長答弁

「二点目の高校の定員についてでありますが、募集定員の発表は、各高校が検討した前期・一般・後期の募集人数枠をとりまとめ、七月下旬に行っております。全国的には、十月頃に発表する都道府県が多い中で、本県では中学生の志望校の決定に配慮して、この時期に行っているものであります。募集定員の根拠となる学級減の決定には、中学校卒業者数や地域における学科バランス、これまでの学級減の経緯に加え、実際の4月高校入学者数も大きなファクターとなります。さらに、私立高校との調整や近隣校に与える影響、当該校の将来構想にも関わることであり、慎重な検討を要することから、公表は六月下旬から七月上旬頃としてきたところであります。なお、学級減の周知に当たっては正式公表に先立ち、これまでも事前に当該校を通してPTAや同窓会、地域の中学校等に示してきたところですが、今後は、公表の方法や時期等について再考してまいります。  高等学校教育の質の向上を図り、教育水準を保証していくためには一定規模の学級数が必要と考えますが、教育の機会均等の観点から、生徒の減少が続く中にあって地域に学校が存続するよう、これまでも必要に応じて二二高校の全部または一部に三十五人学級の措置を講じてまいりました。残すべき小規模校の在り方として、特に矢島高校は全国でも例を見ない中高連携の新しいタイプの学校として設置いたしました。今後も地域の実態を踏まえ、各学校の将来の在り方について慎重に検討を進めてまいります。また、私立高校とは協議会を開催し、入試制度や募集定員等について意見交換をしておりますが、本県の高校入試には、私立や高専も含めて多くの受験機会があり、倍率にも反映しております。一方、実際の入学者で見ますと、この春の充足率は公立全日制で九七・九パーセント、私立で七八・九パーセントと定員を割っていることから、生徒の希望が叶えられる体制になっているものと考えております。少子化によって生徒の減少が進行する中で、公私立を問わず、生徒に選ばれる魅力ある教育をいかにして提供できるかを今後とも議論していきたいと考えております。」

石田質問

次に学校司書について、お伺いいたします。

この問題は、これまでも数回にわたり取り上げてきた問題であります。「秋田県民の読書活動の推進に関する条例」もできて、さらに子供たちに本を読んでもらおうと取り組んでいるのが学校司書であります。 しかし、試験を受けて採用されたのに、身分が臨時職員のため、教職員に比べると勤務時間も短く、職員会議にも参加することもかないません。もっと頑張れる環境を整えるべきであります。しかし、教育長は教職員の定数上、正規職員としての採用は難しいことから、平成十九年度より非常勤職員として採用、待遇については、現在の財政状況の中、いますぐの改善は厳しいと答えております。先日の新聞に、OECD経済協力開発機構の九月七日の発表によると、日本の教育に対する予算のGDP比は、比較可能な二八カ国の中で最下位と報道されております。県においても、今後、教育予算は更に充実していく必要があると思いますが、司書を職員化した場合に、どの程度の予算増となりますかお尋ねします。学校で悩みを持つ子供たちがいても、教室では悩みを話せない場合が多いと聞いております。司書の方ができるだけ相談に乗りたい、そのためにも職員会議に参加し、同じ時間を共有し、一緒に働きたいと希望することがいけないことなのでしょうか。学校司書の皆さんは、行きたいときに図書館が開いている。すべての図書館に人がいて、すべての人に本を与え、生徒の知的好奇心を満たし、さまざまな悩みを抱えてやって来る生徒の成長を支える場になることを願っているというのです。ささやかな司書の皆さんの願いは適えられないものか、教育長にお尋ねします。以上で私の質問を終わります。ご静聴ありがとうございます。

教育長答弁

「三点目の学校司書についてでありますが、「秋田県民の読書活動の推進に関する条例」の施行を受け、「秋田県読書活動推進基本計画(仮称)」の策定を進めているところであります。幼少期から本に親しむことは、生涯にわたる読書の基礎を築くものであり、その後の読書活動に大きな影響を与え、豊かな心と論理的な思考力をはぐくみ、学力の基盤となるものであります。そのために、初等教育期からの子どもの読書活動を段階的に支援し、主体的に読書に親しむ子どもを育てる取組が重要になります。小中学校の学校図書館は、現在、子ども読書夢プラン事業により配置された二十五名の非常勤職員を中心に公立図書館等との連携を進め、読書支援の場としての機能を充実させる取組を行っております。高等学校においても、十名の非常勤学校司書を配置し、専門性を十分に発揮しております。なお、非常勤の学校司書の職員会議への出席につきましては、他の非常勤職員と同様に、校長の判断に委ねられているところであります。今後は、学校図書館を、単に本を貸し出すというだけではなく、読書センター及び学習・情報センターとして位置付け、環境整備の支援に当たってまいります。学校司書については、県内すべての公立小中高等学校及び特別支援学校に正規の職員を配置した場合、毎年約二十六億円の予算が必要となります。県教育委員会といたしましては、子ども読書夢プラン事業における非常勤職員の活用等による成果を生かしながら、初等教育段階からの読書活動及び学校図書館の活性化を図り、県民の読書活動の推進に努めてまいります。」

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